我々は新しい時代にいます。社会は、ますます多様な文化の色彩に染まっていくことでしょう。言語、民族、種族、宗教は、人類の大河に流れる多数の小川のようなもので、“混ざり合っていく”必要があります。
「我々の子供たちや孫たちが明るく平和に共存するためには、どのようなことができるか」と自問したときに、彼らに「差異の価値」を教える他に、道はないと考えます。
それにはまず始めに、我々自身が多文化社会への共存に対して、自覚ある情熱を持つことが肝心です。
その意志は、経済やマテリアル、政治的なイデオロギー、宗教的な活動や言語の広がり、といった便宜的な計算に基づいたものであっては、いけません。我々が情熱の魔法的な力を身につけ、各々の心と脳裏に多彩な庭園を描くことが必要です。
我々の祖先は、自然を模倣し、庭園を作りました。幸福に生きるには、自然を模倣し続けることです。我々大人が、このようなクオリティーに到達するには、子供たちのように、柔軟性と流動性を持つことが大切です。我々の中に、かつてあった子供心が死んでしまっていては、子供たちと一緒に作業をしていても、乾いた植物がまた、芽生えてしまうのではないでしょうか。 |